Japanese
English
特集 よくみる肛門部疾患診療のポイント
治療法の動向—痔瘻—括約筋温存術式
Sphincter preserving operation on fistula in ano
岩垂 純一
1
,
柳田 通
1
,
岡田 光生
1
,
隅越 幸男
1
Junichi IWADARE
1
1社会保険中央総合病院大腸肛門病センター
pp.45-50
発行日 1983年1月20日
Published Date 1983/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208213
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
今まで痔瘻の手術においては全瘻管を切開し開放創とする切開開放術式(Lay open法)が主に行われてきた.この術式は根治性の点からは,確実なものであつたが全瘻管を切開開放するために瘻管の括約筋を貫通する部位,深さによつては括約筋の侵襲は大きなものとなり,したがつて術後の肛門の変形,変位,そして時には肛門機能障害までも生じることがあつた.
そのため,より少ない手術侵襲で痔瘻を手術できないかとの考えより種々の括約筋温存術式が工夫され試みられてきたが,ともすれば根治性の点で完全とは言えなかつた.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.