特集 外科外来マニュアル
私の治療
一般
血栓性外痔核
植松 義和
1
1足利赤十字病院外科
pp.750-751
発行日 1982年5月20日
Published Date 1982/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208011
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□概説
排便時の努責により外痔静脈叢の細枝が破れ,肛門縁近傍皮下に血腫をつくり,突然激しい持続性の疼痛を訴える.多くは単発で肛門後方,前方にできる.内痔核に併発することもある.発症後2日以内では血腫は直径1cm内外で表面平滑,緊満浮腫性,半球状で暗紫色を呈し,排便,坐位で疼痛が増強することがある.外来で切開,血腫除去が必要である.発症後3〜4日では浮腫も減り疼痛も著しく軽くなる.疼痛が強ければ血腫除去も必要であるが,不必要な切開はしてはならない.この時期の血腫は多くは温浴,安静,消炎鎮痛剤などの保存療法で著しく縮小し,約3週後には皮膚にひだを残して治癒する.
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