カラーグラフ・2
膵頭部癌—膵癌のDecision treeを考える
高木 國夫
1
,
竹腰 隆男
2
,
大橋 計彦
2
,
丸山 雅一
2
1癌研究会附属病院外科
2癌研究会附属病院内科
pp.165-170
発行日 1982年2月20日
Published Date 1982/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207883
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膵の形態学的診断について現在各種の検査法は急速に進歩し,新しく登場した検査法をどのように臨床的に用いるか極めて重要であり,スクリーニングに用いるべきか,精癌検査としての役割が大きいかの問題がある.新しい検査法と従来から用いられている検査法との組合せが大切である.
我々は,ERCP・血管造影を主として用いた時期には,Symptom,Physical sign,Biochemical test(主としてAmylase高値),upper G. I. seriesでチェックされた症例に積極的にERCPを行い,膵の異常所見を呈する例に血管造影を行つてOperabilityを検討して来た.近年超音波検査(US),CT-scan(CT)が加つて,この検査法をどのようにDecision treeに入れるかについて,我々の経験から表の如く,USは,Screeningの一環として組込み,ERCPで膵の異常所見を見出し,血管造影と共にCTにより,切除可能性を診断している.この膵癌診断のDecision treeの流れを前後すると,診断上または手術するまでに時間を要してしまうことがある.
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