Japanese
English
特集 術中エコー
肝切除への応用(1)
Application of intraoperative ultrasonography to hepatic resection
山下 宏治
1
,
松沢 一彦
1
,
田中 一成
1
,
小島 正久
1
,
竹原 靖明
2
Kouji YAMASHITA
1
1関東中央病院外科
2関東中央病院画像診断科
pp.29-35
発行日 1982年1月20日
Published Date 1982/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207863
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はじめに
1976年1月,リアルタイム表示装置の代表とされるリニア電子スキャンが開発実用化されて以来,私達の病院においては,一般外来,人間ドックにおける肝・胆・膵疾患の診断に恒常的に利用してきた.その結果,切除可能な肝癌が多数発見され,そのなかには,従来の診断では描出不可能と思われる早期肝癌が含まれており,肝癌の早期発見の担い手として高く評価している.このように,切除可能な肝癌が多数発見されると,当然の事として当外科においてその治療が要求される.その結果,われわれ一般外科医に対しても,肝切除の要求が高まり,その技術の習得に努力してきた.
1979年,従来のリニア電子スキャンの探触子を改良した術中探触子が入手でき,肝手術を開始した.諸家1,2)の報告に見るごとく,この探触子を用いる事により腫瘍の局在および腫瘍と周囲脈管との関係を容易に捉えることができ,肝切除における多くの困難が克服されることを知つた.ここに僅かではあるが,私達の経験を述べ,御批判を仰ぎたい.
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