Japanese
English
特集 インスリン併用の高カロリー栄養法
がん患者におけるインスリン投与と高カロリー栄養法
Total parenteral nutrition and requirement of insulin in cancer patients
中西 幸造
1
,
多幾山 渉
1
,
野宗 義博
1
,
峠 哲哉
1
,
服部 孝雄
1
Kohzo NAKANISHI
1
1広島大学原医研外科
pp.1865-1871
発行日 1981年12月20日
Published Date 1981/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207848
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
経中心静脈高カロリー輸液(Total Parénteral Nutrition以下TPNと略す)は1967年,Dudrick1)の報告以後,急速に進歩し普及してきている.またTPNをがん患者に積極的に導入することもSchwartzら2)にはじまり,本邦でも小野寺3),岡田ら4)により試みられ,数々の利点が報告されている.がん患者に対するTPNの適応は一般に,
(1)術前の栄養状態の改善及び管理
(2)術後の栄養補給,合併症対策
(3)進行がん症例に対するがん化学療法との併用・副作用対策及び栄養管理
があげられる.われわれは1978年1月以来,TPNを積極的にがん患者に導入し,年々TPN症例の増加を経験し,その有効性を臨床的に認めている5).今回,われわれの行なつているTPNを中心にして,がん患者におけるインスリン投与と高カロリー輸液法についてのべる.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.