Japanese
English
特集 インスリン併用の高カロリー栄養法
術直後のインスリン投与と高カロリー栄養法
Intravenous hyperalimentation with administration of insulin in surgical patients
丸山 明則
1
,
松原 要一
1
,
武藤 輝一
1
Akinori MARUYAMA
1
,
Youichi MATSUBARA
1
,
Terukazu MUTO
1
1新潟大学医学部第1外科
pp.1845-1850
発行日 1981年12月20日
Published Date 1981/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207845
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
消化器外科領域において高カロリー輸液(以下IVH)は多岐の目的で施行されているが,中でも胸部食道癌根治術,胃全摘,膵頭十二指腸切除術などmajor surgeryの術後の積極的な栄養補給を目的として施行される場合が多い1).しかしこれらの症例のIVH施行時には高血糖と尿糖排泄のみられることが少なくなく,特に膵頭十二指腸切除術(以下PD)や胃全摘膵体尾部・脾合併切除術(以下PST)では,インスリンの投与を必要とする症例がしばしばみられる.
著者らは最近4年間に術後IVHを施行したPD,PST,胸部食道癌根治術,単純胃全摘の症例で,術式別にIVH施行中の耐糖能と,耐糖能へ影響を及ぼす要因について検討してきた2).本稿ではこの自験例をもとに,術直後のIVH施行法とインスリン投与法について,術後に耐糖能の低下がしばしば認められるPDとPST症例を中心に述べたいと思う.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.