Japanese
English
特集 外科と栄養—高カロリー輸液の問題点
高カロリー輸液における蛋白,アミノ酸代謝
Protein and amino acid metabolism in intravenous hyperalimentation
武藤 輝一
1
,
岩淵 真
1
,
小山 真
1
,
桑山 哲治
1
,
松原 要一
1
,
丸田 宥吉
2
,
斉藤 聡郎
3
Terukazu MUTO
1
1新潟大学医学部第1外科
2新潟市立中央病院外科
3長岡中央総合病院外科
pp.1657-1663
発行日 1973年12月20日
Published Date 1973/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205933
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はじめに
蛋白水解物を用いてのElman(1940)によるアミノ酸輸液の研究は今日のごとき栄養輸液の進歩を促す基礎ともなつたが,その後のアミノ酸混合液を中心とした栄養輸液およびその代謝に関する本邦での研究は欧米のそれにくらべ勝るとも劣らぬものであった.さらにDudrickら(1967)5)により中心静脈を介して多量の高張栄養輸液剤の輸注も可能となり,一方では副作用がきわめて少なく,カロリーの高い脂肪乳剤が開発されていたこともあつて,従来の栄養輸液はいわゆる完全静脈栄養という段階にまで発展してきている.
本稿においては紙面の都合もあり,思うところのすべてを述べることはできないぶ,著者らの経中心静脈高カロリー輸液に関する臨床成績および実験成績を中心に,蛋白,アミノ酸の代謝と補給をめぐり2〜3の問題点について述べることとする.
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