Japanese
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臨床研究
食道アカラシアに対するPetrovsky手術変法と問題点
Recent problems and our modified Petrovsky's operation for achalasia of the esophagus
中山 隆市
1
,
青木 明人
1
,
岡芹 繁夫
1
,
木村 嘉憲
1
,
別所 隆
1
,
浅越 辰男
1
,
黒水 丈次
1
Ryuichi NAKAYAMA
1
1平塚市民病院外科
pp.957-963
発行日 1981年6月20日
Published Date 1981/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207732
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はじめに
食道アカラシアは,年間,人口10万人に1人(0.001%)とされる稀な疾患であり1),本邦早期胃癌の発見率0.04%,乳癌の死亡率0.004%に較べてもさらに少ない.従つて,症例の稀有性よりも食道癌のごとく術式の十分な検討は望めず,常に不急の手術として処理されているためかいまだ定型的な術式を欠くのが現状である.また本疾患がその病因よりも手術による完全な治癒が望めず,除症状,除愁訴を目的とする姑息手術に留まる点にもその遠因が求められる.
現在,基本術式としての食道狭窄部筋層切開術の意義につき反論はないが,一方,術後発生の可能性ある逆流性食道炎に対する逆流防止機構附加手術の是非については統一見解を欠き,検討を要する問題点となつている.
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