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特集 内視鏡データリファレンスブック2022
【臓器別】
咽頭・食道
食道アカラシア
Esophageal achalasia
星野 慎太朗
1
,
川見 典之
2
,
岩切 勝彦
2
Shintaro HOSHINO
1
,
Noriyuki KAWAMI
2
,
Katsuhiko IWAKIRI
2
1日本医科大学多摩永山病院
2日本医科大学付属病院
キーワード:
食道アカラシア
,
下部食道括約筋(LES)
,
esophageal rosette
Keyword:
食道アカラシア
,
下部食道括約筋(LES)
,
esophageal rosette
pp.560-566
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000132
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Ⅰ 食道アカラシアの疾患概念・疫学・病態
食道アカラシアは下部食道括約筋(lower esophageal sphincter:LES)の弛緩不全に加え,食道体部の蠕動運動障害により,液体・固形物の食道から胃への通過障害をきたす疾患である。おもな症状としては,つかえ感,胸痛,口腔内逆流,嘔吐などがある。下部食道弛緩不全のため,逆流成分に胃酸は含まれないことが多く,胸やけ,呑酸の合併は少ない。発生頻度は0.4~1.1人/10万人と稀な疾患であり,進行例では筋層間神経叢の神経細胞減少や消失がみられる。神経障害の原因としてウイルス説,免疫異常説,遺伝説,消化管ホルモンなどの関与が考えられているが,原因は明らかにはなっていない。
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