特集 術後1週間の患者管理
四肢の骨折修復術
万納寺 毅智
1
,
中嶋 寛之
1
1関東労災病院整形外科
pp.661-665
発行日 1981年4月20日
Published Date 1981/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207685
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骨折修復術後の管理は,全身状態のチェック,局所の問題(神経,血管障害の有無等)の2つに分けられる.
全身管理は,fat embolism syndrome以外,特に整形外科特有のものは無いが,老齢化が進んでいる現在,時に重篤な結果をもたらすショック,DICなど念頭におく必要がある.
局所の状態はまず,機能回復が困難な神経,血管障害の合併に注意する.疑わしいようなら迅速な対処が必要である.
次にphlebothrombosis防止,早期離床のための自動運動を早くから行なわせ,また関節不良肢位拘縮の予防に努める.
骨折手術後は,特に感染に注意する,一旦合併すると難治性である.このため抗生剤投与,局所の観察,処置を適切に行なう.
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