グラフ 外科医のためのX線診断学・24
CTスキャン—胸部
石川 徹
1
,
築根 吉彦
1
1聖マリアンナ医大放射線科
pp.825-831
発行日 1980年6月20日
Published Date 1980/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207449
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□胸部CTの解剖および注意事項
CT像はwindow,centerなどの設定の違いによつて全く異なつた情報をもつ画像ができあがるので,"見た目の美しい"画像より,何を描出するかによつて厳しい条件で画像を作り出すことが大切である.われわれの施設におけるwindowの1例を紹介する.縦隔および腹部の場合は150〜200,肺野では400である.
縦隔の場合は心臓の動きや,肺野との濃度の違いが大きいためartifactが生じやすいので注意を要する.artifactを縦隔の石灰化と誤診することがしばしばみられる.小さな肺野の病変の濃度を測定するときは,その病変の周辺は空気であるので,partial volume phenomenonのため実際より低い値がでることが多いので気をつけるべきである.
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