Japanese
English
特集 血管カテーテルの治療への応用
薬剤の注入
悪性腫瘍に対して;乳癌
Intra-arterial infusion chemotherapy for breast cancer
小山 博記
1
,
和田 富雄
1
,
寺沢 敏夫
1
Hiroki KOYAMA
1
1大阪府立成人病センター外科
pp.343-348
発行日 1980年3月20日
Published Date 1980/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207395
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
制癌剤の動脈内注入療法は,その領域内の薬剤濃度をいちじるしく上昇せしめることができるが,そのわりには全身的な副作用を少なくすることができるという大きな利点がある.これまでに頭頸部,肺,肝,四肢などの悪性腫瘍の治療法の1つとして用いられ,すぐれた効果が認められている.この動脈内投与法は,上記のように支配動脈が割合はつきりしている臓器の癌には施行しやすく,乳癌でもしばしば試みられるようになつてきた1-3,5).われわれはこの方法を局所進行乳癌に対する術前療法として利用してきたが,局所効果,予後ともに一応評価すべき結果が得られている.本稿では乳癌の動脈内化学療法の実際について述べてみたい.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.