Japanese
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特集 乳房温存療法の適応と実際
乳房温存療法の適応と実際
Practical consideration on breast conserving therapy in breast cancer
小山 博記
1
,
稲治 英生
1
,
野口 眞三郎
1
,
元村 和由
1
Hiroki KOYAMA
1
1大阪府立成人病センター外科
キーワード:
乳房温存療法
,
放射線療法
,
乳管内進展病巣
,
乳房内再発
Keyword:
乳房温存療法
,
放射線療法
,
乳管内進展病巣
,
乳房内再発
pp.13-19
発行日 1996年1月20日
Published Date 1996/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902180
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1980年代の後半よりわが国でも乳房温存療法の本格的な検討が始まった.それから10年足らずが経過した現在,当初予想されたような急速な普及は見られないものの,わが国の実状に即した方法で安全性を確認しつつ着実に普及が進んでいる.最近に至り,stageⅠを主な対象とした乳房温存療法の成績がわが国でも報告されるようになった.それによると,乳房内再発の発生率は年率で約1%で,断端陽性例ではその率が高いが,術後照射でその率を著明に低下させることが分かった.また,無再発生存率は乳房切除の場合と変わりがなく,乳房温存療法の安全性はほぼ確認できたと思われる.今後は,stageⅡ以上への適応拡大と照射の適応選択が研究課題となる.
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