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米人residentのみた日本の外科卒後研修—九大第2外科での3ヵ月の研修を通して
草場 昭
2,3
David Pollack
1
1Hahnemann Medical College and Hospital.
2Department of Surgery, Hahneman Medical College and Hospital
3九州大学医学部第2外科
pp.1457-1461
発行日 1979年9月20日
Published Date 1979/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207284
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§はじめに
私は,1974年6月,米国における医科大学を卒業した後,マイアミ大学附属病院外科に入局(米国では医科大学卒業と同時に専門教室に入局,いわゆるインターン制度は事実上存在しない),その間,3年の一般外科研修を終え,4年次外科研修をハーネマン医科大学附属病院で開始した.ハーネマン医科大学における3年半の外科研修の期間を通じて,私は,2日おきのオンコール態勢という,多忙ではあつたが有意義な臨床に従事し,その間に特に,一般外科に加えて,外傷,熱傷,心血管外科,小児外科,救急外科に対する外科治療と臨床検査手技を修得すると共に,University Hospital,Veteran Administration HospitalおよびPrivate Hospitalにおいても研修を行なった.
ある日,私は,ハーネマン医科大学外科主任教授・松元輝夫教授に呼ばれ,いまだかつて経験したことのない,また想像もしなかつた素晴らしい話をもちかけられた.1978年10月から12月までの3カ月間,日本で内視鏡検査を中心とする臨床修練をしてこないかというものであつた.最初は少なからず驚いたが,私にとってこの様な機会は2度と得られるものではないと思われ,何はさておいても同意した.
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