全国教室めぐり
九大・第1内科
真柴 裕人
1
1九大医局
pp.185
発行日 1969年2月10日
Published Date 1969/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202553
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初代稲田教授以来の重厚な学風
九州大学医学部第一内科教室は明治39年1月,稲田竜吉教授により開講された.稲田教授は第2代井戸泰教授と黄疸出血性レプトスピラ病の研究の基礎を築かれた.第3代呉建教授は自律神経系および循環器病に関する研究を展開され,後に恩賜賞をうけられた.第4代金子廉次郎教授は感染病,循環器病の研究を発展させられた.第5代操担道教授はこれら感染病,循環器病に関する研究はもとより,血液,脳波,臨床病理,人類遺伝学,精神身体医学,結核等の多方面にわたる研究を行なわれた、第6代山岡憲二教授はこれらの研究の発展に努められるとともに,胆汁色素,血色素に関する研究で学士院賞をうけられた.第7代柳瀬敏幸教授は東京医科歯科大学遺伝病研究施設の教授の職にあったが,昭和41年,伝統ある母教室を主宰されることとなった.
このように,教室の気風は堅実素朴で,研究および臨床面でがっちりした努力の積み重ねが要求される重厚な学風をモットーとしている.しかし他面,各人の個性を尊重し,個人的特徴が伸長できるような雰囲気がある.
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