Japanese
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特集 食道癌手術の近況
食道癌切除不能例に対する術式の選択
Selection of surgical procedures for unresectable cases of esophageal carcinoma
西 満正
1
,
加治佐 隆
1
,
松野 正宏
1
,
末永 豊邦
1
,
福元 俊孝
1
,
四本 紘一
1
Mitsumasa NISHI
1
1鹿児島大学医学部第1外科
pp.1261-1269
発行日 1978年9月20日
Published Date 1978/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207021
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はじめに
食道癌の診断治療の進歩は最近めざましいが,早期癌あるいはStage I,IIの症例はまだ少ない.大半がStage III,IVで,このような症例には低栄養,脱水を伴う高齢者が多いこともあつて,根治手術が望めない場合が少なくない.教室では食道癌に対して,切除可能な症例には一期的切除再建を第一とし,場合によつては切除優先の分割手術を行なつている.切除不能な症例に対していかなる治療を行なうかは,切除再建の可能な症例に対するよりも悩みが多い.根治性はなくとも,切除不能でもいかにして延命をはかるか,経口摂取の喜びを与えるか,苦痛をやわらげるかなど苦慮するところである.ここでは最近6年間の教室非切除食道癌症例を示し,われわれの行なつている治療法,術式についてのべる.
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