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特集 老年者の手術—併存疾患の診かた・とらえ方
複合障害がある場合—私はこんな点に注意している
Multiple complicatlons in the aged surgical patient
山城 守也
1
Moriya YAMASHIRO
1
1東京都養育院付属病院外科
pp.1123-1134
発行日 1978年8月20日
Published Date 1978/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207003
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何を合併症と把えるか
老年者に特定の外科的治療を行なう場合,できるだけ全身の機能チェックを行なうが,検査成績が正常域からはずれていても,それを疾患としてとらえるかどうか難しい場合がある.
現在,生理的老化度に平行して変化する因子はかなりわかつてきている(表1)1).これらの変化が総合されて,予備的機能の低下,日常生活上の自立機能の低下という老年者の姿となつて反映されてくる.したがつて老年者の疾患といつても,肺炎などの感染症,悪性腫瘍,脳卒中などといつた比較的わかりやすいものと,腎機能低下,心肺機能低下,動脈硬化症,高血圧,耐糖能低下などといつた,老化の一分症(これを病的老化という考え方がある)と把えるべきか,疾患と把えるべきか迷わされるものもある.
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