Japanese
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特集 上部消化管大量出血
上部消化管出血源の探索—緊急内視鏡検査
Detection of bleeding soureses in the upper gastrointestinal tract:urgent endoscopy
平塚 秀雄
1
,
長谷川 充輝
1
,
後町 浩二
1
,
石本 邦夫
1
Hideo HIRATSUKA
1
1平塚胃腸病院
pp.953-959
発行日 1977年8月20日
Published Date 1977/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206782
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はじめに
上部消化管の大量出血では出血性ショックをきたし,適切なしかも迅速な救命処置を講じなければ重篤な状態に陥ることはしばしば経験するところである.こうした緊急事態をのりきるためには,的確な出血源の診断,出血性ショックの管理,緊急手術の適否の決定に直面するが,Palmer1,2)の上部消化管出血の積極的診断法"Vigorous Di—agnostic Approach (VDA)"が,出血源の確認と早急の治療方針をうち立てるためにいかに有効であるかは数多くの文献より知るところである.一方,近年わが国においても川井3),竹本4),筆者5)らは早くより積極的に上部消化管出血例に胃ファイバースコープ検査を行ない,その早期診断の安全性と有用性の検討の努力の積み重ねと,内視鏡器具の改良,開発,技術の進歩と相まつて,緊急内視鏡検査(urgent endoscopy, emergencyendoscopy)の基礎がためがなされてきた.とくに最近はendoscopic treatment, endoscopic sur—geryという言葉で代表されるように,内視鏡診断と同時に直視下止血というdynamicな治療法にまで進歩してきたことは,一層この緊急内視鏡検査を高く評価することができよう.
この進歩のなかで緊急内視検査の意義並びにいくつかの問題点について述べてみたい.
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