Japanese
English
特集 出血治療のPitfall
出血源の血管撮影による探索
Angiographic investigation of gastro-intestinal bleeding
佐々木 常雄
1
,
木戸 長一郎
2
Tsuneo SASAKI
1
,
Choichiro KIDO
2
1名古屋大学医学部放射線医学教室
2愛知県がんセンター病院放射線診断部
pp.1235-1240
発行日 1972年9月20日
Published Date 1972/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205672
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はじめに
消化器疾患における診断において選択的血管造影は病巣の局在,侵襲範囲,性状を詳細に示しうるようになり,その診断の質的向上に役立つている.消化管の出血巣の大部分はバリウム粥の経口投与による食道,胃・十二指腸および小腸,あるいは注腸による大腸の透視ならびに撮影によつて,それらの病巣の発見がなされている.
しかし,出血中は検査のための体位変換が十分行なわれ難いこと,出血巣に凝血塊が貯溜して潰瘍底をおおいかくすため,バリウム造影検査によつては発見出来ない場合が時々ある.このような場合,選択的血管撮影法が出血巣の局在の発見,病巣の性状の描写に如何に役立つかについて文献的考察を行なうと共に,症例を中心に検討する.
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