トピックス
胆道鏡の進歩
新井 健之
1
1川崎市立川崎病院外科
pp.757-759
発行日 1977年6月20日
Published Date 1977/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206756
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はじめに
胆道系疾患の手術に際し,術中胆道内精査法として胆道造影の普及はめざましく,胆管結石の診断率は著しく向上した.しかし,胆道内微細病変や小結石に対して確実な診断法とは言い難く,この欠点を補い直視下に病変を観察し,生検や更に治療法として結石除去の可能な胆道内視鏡が普及しつつある.
私は1968年5月よりAmerican Cystoscope MakersInc.(以下ACMIと略す)製胆道ファイバースコープを用い,更に1971年より国産胆道ファイバースコープの開発に努力し,一応完成したと考え,今日までの胆道鏡の歴史を振り返ると共に今後に残された問題にっき述べたいと思う.なお,私は足利赤十字病院在職中に約60例,川崎市立川崎病院において現在までに延べ153例の胆道内視を経験した.
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