Japanese
English
臨床研究
転移性脳腫瘍の臨床病理学的研究—剖検所見よりみた治療法の検討
A clinico-pathological study on the patients with brain metastasis with special reference to their treatments
榊 三郎
1
,
尾藤 昭二
1
,
本崎 孝彦
1
,
郷間 徹
1
,
大西 俊輝
1
Saburo SAKAKI
1
1大阪厚生年金病院脳神経外科
pp.503-507
発行日 1977年4月20日
Published Date 1977/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206723
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はじめに
一般に,脳神経外科clinicにおける全脳腫瘍の中に占める転移性脳腫瘍の比率は4〜5%とされている5,10).しかしながら,剖検例の統計にみられるように転移性脳腫瘍の実際の発生頻度ははるかに多く12),このことは,従来の脳神経外科の臨床でとりあつかわれていた転移性脳腫瘍は限られた症例であつたと言える.
近年,悪性腫瘍に対する診断技術の向上はもちろん,治療の分野においても,手術療法を中心に,放射線療法,化学療法が向上し,進行癌に対する治療も積極的に行なわれている.いきおい,脳神経外科を訪れる転移性脳腫瘍の数は急速に増加し,本症に対する適切な治療指針の確立が要求されている.
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