外科教育を考える・2
外科卒後教育—トレーニング・プログラムを作成する立場から
尾本 良三
1
,
鰐渕 康彦
1
1三井記念病院外科
pp.1617-1621
発行日 1976年12月20日
Published Date 1976/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206641
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本シリーズの第1回では,三井記念病院における外科卒後教育の実際が,"あるレジデントの4年間の研修実績"として,きわめて具体的な数値をもつてレポートされた.当院においては,外科卒後トレーニング・プログラムの作成に着手して以来約5年が経過し,本年度になつてやつと,われわれのプログラムに,はじめから入つて4年間のトレーニングを終了し,えらばれてチーフ・レジデントとなつたケースが誕生した.すなわち,この1人のレジデントのトレーニングに関する諸資料がサンプルデータとして示されたわけである.
シリーズの第2回として本稿では,トレーニング・プログラムを作成する立場から外科卒後教育の問題をとらえてみたいと考えている.すなわち,われわれのプログラムの基本的考え方を,いくつかの項目に分けてまず述べ,それにアメリカにおける事情を対比させて幾分かの検討を加えるはずである.外科トレーニング・プログラムの作成に関心のある諸氏の参考に供したく,また十分の批判を頂きたいものと考えている.なお,当院のトレーニング・プログラムの内容それ自身については,本シリーズ前回の記載と重複しないように省略してあるので,不明の部分があるようであれば,その方を参照して頂きたい1).
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