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遺残結石症の非観血的治療法—"Dr. H. J. Burhenneを囲んで"(加州大サンフランシスコ・放射線科)
山川 達郎
1
1帝京大学医学部外科
pp.1623
発行日 1976年12月20日
Published Date 1976/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206642
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さる10月8日,横浜におけるSymposium of Radiologyでの招待講演のため来日したDr. H. J. Burhenne(写真)は,その機会に胆道外科にたつさわる外科医との懇談を希望され,関東周辺在住の約80名の外科医が,東京湯島会飽に集参,Dr. Burhenneを囲んで,遺残結石の非観血的治療法についての座談会がもたれた.質疑応答は,言葉の問題もあり,あらかじめ別記12氏に指定させていただき行なわれたが,遺残結石症のみならず,肝内結石症の治療にまで話題は進展し,なごやかな内にも活溌な意見の交換がなされた.予定時間がすぎても議論はつきず,後の親睦会にもちこまれる程で,本当に有意義であつたものと思われる.Dr. Burhenneは,図の如きsoft steerable catheterを考案し,T-tube抜去後の瘻孔を介して,遺残結石の非親血的治療を行ない,数々の業績を残しているが,最近Amer. J. Surg, 131:260, 1976では,彼自身の経験例204例と,米国の38施設で,同様の方法が試みられた408例,計612例を集計し,極めて良好な成績を報告していることは周知のことであろう.次日,帝京大学において,肝内結石症の患者でdemonstrationをしていただいたが,確かに小手先きのきく有用な武器であるとの印象をうけた.
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