Japanese
English
特集 大量輸血
代用血漿の利用
The use of plasma substitutes
砂田 輝武
1
,
清水 信義
1
Terutake SUNADA
1
,
Nobuyoshi SHIMIZU
1
1岡山大学医学部第2外科
pp.613-618
発行日 1976年5月20日
Published Date 1976/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206503
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はじめに
代用血漿(plasma substitute)と呼ばれるものは一般に循環血液量の減少を補う目的で使用されるものであるが,その用途は広く適切な使用で輸血の節減にもなり,輸血に伴う弊害を避けることができ1),さらに血液や他の輸液剤にみられない利点もあり,使い方次第では有用な輸液剤である.
本稿では代用血漿(plasma substitute)と血漿増量剤(plasma expander)をほぼ同一のものとして取扱つた.本来代用血漿とは血漿の代用として投与されるもので循環血液量の維持が目的であるが,栄養補給の目的をも満すものも含み,血漿増量剤は注輸量以上の血漿増量効果がみられるものをいう.膠質輸液剤(colloidal fluid)は高分子化合物の溶液で,その膠質浸透圧作用で血漿増量効果を期待して投与するものをいうが,本稿ではこれらをほぼ同一の概念で取扱い,現在わが国で使用されている代用血漿の実状について述べる.
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