特集 輸血・輸液の諸問題
代用血漿Plasmonalについて
江崎 治夫
1
,
小林 誠
1
,
戶田 俊彥
1
,
東儀 高
1
,
藤浪 武
1
,
近藤 寬
1
,
古賀 虎之助
1
,
藤原 瑳六
1
,
奧窪 剛之
1
,
河石 浩
1
,
兒玉 彬
1
,
土谷 太郞
1
1広島大学医学部河石外科教室
pp.409-419
発行日 1953年8月20日
Published Date 1953/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201280
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今日輸血は必要欠くべからざるものである.しかし血液やその製剤は高價であり,採取には限度があり,一部には人道問題,供血者の健康問題その他に就いて議論のある処である.それ故これ代にる物質の研究が多数行われ,ポリビニール,アルコール(政山,田代),Hemicellulose硫酸カルシュウム(岩永,浜).カラメル液(大村) Periston,Dextran等の研究がある.これらは何れも塩類や含水炭素による物理的作用を利用せんとするものである.
そもそも,輸血の歴史は動物血の輸血に始まつて居り1)2),人血代用と見る事が出来る.最近に於ける動物血の利用は,木口,大坪,斎藤,瀨名波,大宮,丸田の諸氏,動物血漿の利用は,酸アルカリ処置牛血漿,(調,德永),人血球凝集素を除去せる牛血漿(方,Kremer,Wangensteen),牛血漿アルブミン(郭,Davis&.Eaton),結晶せる牛血漿アルブミン(Bailey)等があるが,現在使用されていない.
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