Japanese
English
特集 手術とHyperalimentation
手術症例よりみた高カロリー輸液の応用—肝障害合併症例に対し
The application of intravenous hyperalimentation in patients with hepatic failure
岡田 正
1
,
金 昌雄
1
,
板倉 丈夫
1
,
宗田 滋夫
1
,
池田 義和
1
,
佐谷 稔
1
,
曲直部 寿夫
1
Akira OKADA
1
1大阪大学医学部第1外科
pp.447-453
発行日 1976年4月20日
Published Date 1976/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206477
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はじめに
それが外科的疾患であれ内科的疾患であれ,肝疾患患者においては栄養障害が病状の進行に悪影響をもたらすことは古くより経験的に知られている.ところが栄養管理がより必要となる重症期においては摂食量が一層低下し,ますます死期を早めるのが常であった.従来,肝障害患者がしばしば直面したこのようなジレンマに対して光明を与えつつあるのが高カロリー輸液法である.1960年代後半Dudrickによる実験以来,世界各国に急激に流布しはじめた本輸液法は現在ほぼその安全性が確立され,数多くの施設において幅広く用いられつつあるが,一方では各種疾患に対し,栄養代謝の特殊性を考慮し,それぞれの病態に最も適した経静脈栄養補給法(病態別栄養輸液)が工夫されつつある現状にある.
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