Japanese
English
臨床報告
大量下血をきたした小腸血管腫の1例
Hemangioma of the small intestine with massive bleeding;report of a case
安田 克樹
1
,
河石 浩
2
,
原 弘
3
,
山根 敏子
3
Katsuki YASUDA
1
1広島大学医学部第2外科
2河石病院
3広島大学医学部第1病理
pp.243-247
発行日 1976年2月20日
Published Date 1976/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206448
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はじめに
小腸の器質的疾患は比較的少なく,なかでも血管腫様病変はまれで,Raifordによれば全腸管腫瘍のわずか0.3%にすぎないという1).一方消化管からの出血も,その2/3が胃・十二指腸を中心とする上部消化管出血であり,Treitz靱帯以下のいわゆる下部消化管出血は1/7前後で,しかも小腸出血となると3.5%前後と非常に少ない2).われわれも小腸血管腫の破綻による大量下血症例の治療経験を得たので,ここに報告し若干の文献的考察を加える.
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