Japanese
English
臨床報告
直腸カルチノイド,胃癌,胃潰瘍を合併した1症例
a case of rectal carcinoid combined with stomach cancer and stomach ulcer
中村 達
1,2
,
尾形 佳郎
1,2
,
島 伸吾
1,2
,
秋里 和夫
1,2
,
林 郁夫
1,2
,
梅園 明
1,2
,
渡辺 陽之助
3
,
出口 修宏
3
,
有森 正樹
4
Satoshi NAKAMURA
1,2
1済生会宇都宮病院外科
2現慶応義塾大学医学部一般消化器外科
3慶応義塾大学医学部病理
4栃木県癌検診センター
pp.1199-1203
発行日 1975年9月20日
Published Date 1975/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206342
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はじめに
カルチノイドは1907年Oberndorfer1)が,発育が緩徐で転移し難く,癌より良性の経過をとることから,癌から区別することを提唱して以来報告が多くなつた.本腫瘍は主として胃より肛門までの消化管に発生し,少ないが膵臓,卵巣,気管等にも発生する.またセロトニンを分泌し,循環器系に影響を及ぼし,種々の症状を生じるためfunctioning tumorとして注目されるに至つた.
われわれは最近直腸カルチノイドと噴門癌および胃潰瘍を同時に合併した症例を経験したので検討を加えて報告する.
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