Japanese
English
臨床研究
胆道系癌の術前術後における輸液管理の重要性
High caloric infusion therapy in surgical patient with biliary system cancer
後藤 洋一
1
,
長谷川 正義
1
,
高杉 信男
1
,
工藤 正純
1
,
手戸 一郎
1
,
小川 勝比古
1
,
田辺 文彦
1
Yoichi GOTO
1
1市立札幌病院第1外科
pp.1173-1178
発行日 1975年9月20日
Published Date 1975/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206337
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
胆道系癌の外科的治療は手術術式や各種診断技術の進歩に伴い,その成績は次第に向上しつつある.しかし本疾患群は解剖的に複雑な部位に発生し,潜在性に進展し,かつ閉塞性黄疸を伴うため,他部位に発生した癌以上に治療上の制約が多い.
正しく診断され,正しい手術が行なわれても,黄疸,循環障害,肝膵の機能低下,各種の代謝異常,栄養障害などによる重大な合併症が起こりやすく,手術適応の拡大と直接予後の向上はかならずしも容易でない,われわれは本疾患に併発しやすい各種の合併症の中で特に重大な体液代謝不全,循環障害,縫合不全,膵瘻などの治療と予防のために高カロリー栄養輸液法を応用して,本疾患群の治療成績を向上させるために非常に有効であつたので考察を加え報告する.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.