Japanese
English
論説
無菌動物を使用したイレウス死因の研究—とくに嫌気性菌,Cl. welchiiのExotoxinを中心として
Experimental studies on the cause of death in acute strangulated intestinal obstructions in germfree animals with special reference to the role of Cl. welchii exotoxin
代田 明郎
1
,
大川 共一
1
,
恩田 昌彦
1
,
吉岡 正智
1
,
山下 精彦
1
,
紫 積
1
,
森山 雄吉
1
,
足立 憲治
1
,
宮下 正雄
1
,
遠井 敬三
1
Akiro SHIROTA
1
1日本医科大学第1外科
pp.227-234
発行日 1972年2月20日
Published Date 1972/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205549
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はじめに
われわれは1-16)数年来,イレウスの死因と腸管内細菌,とくに大腸菌群との関連性について,有菌の普通動物や細菌の完全なる欠除状態にある無菌動物を用いて一連の実験的研究を行なうとともに,さらに臨床的研究をもあわせ行ない,イレウスの死因ないしは病態と大腸菌群,とくにそのLipopolysaccharide endotoxinとは密接なる関係の存することを立証,報告してきたが,イレウス患者の腸管内容中から嫌気性菌,とくにCl. welchiiが多数に検出される事実から,今回はCl. welchii,とくにそのExotoxinもまたイレウスの死因ないしは病態に果して関与しているか,否かについて,Cl. welchiiの常在しないSpecific pathogen free(SPF)動物ばかりでなく,無菌動物も用いて一連の実験的研究を行なつたので,その成績の一部をのべてみよう.
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