Japanese
English
臨床研究
悪性閉塞性黄疸に対する外科的治療成績
Surgical treatment of obstructive jaundice by malignant tumor
八重樫 雄一
1
,
許山 隆
1
,
橋本 順吉
1
,
奈良坂 重樹
1
,
小原 美樹夫
1
,
柿坂 光彦
1
,
瀬田 孝一
1
Yuichi YAEGASHI
1
1岩手医科大学第1外科
pp.383-387
発行日 1974年3月20日
Published Date 1974/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205997
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はじめに
黄疸を有する患者に対して手術侵襲を加えた場合,その黄疸が肝細胞性のものであれ,あるいは閉塞性のものであれ,その予後は非黄疸患者の予後に比較して非常に悪い.特に悪性閉塞性黄疸に対して手術を行なつた場合の予後の極めて悪いことは,このような患者の手術経験を持つている外科医なら誰でも身にしみて感じていることである.この原因には手術死亡率の高いこと,根治手術率の低いことが第一に考えられる.根治手術率の向上はわれわれ外科医の努力もさることながら内科医による早期診断の技術的向上にまつところが大であるが,手術死亡率の低下,さらには術後遠隔成績の向上はわれわれ外科医に課せられた責務である.
著者らは岩手医科大学第1外科教室における肝外胆管,胆嚢,膵頭部,膨大部の癌および他臓器の悪性腫瘍の圧迫による閉塞性黄疸症例の手術成績に対して,主として術前状態との関係より検討を加えた.
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