Japanese
English
特集 皮膚切開法と到達法・Ⅱ
小児外そけいヘルニアの皮膚切開
The skin incision for the inguinal herniorrhaphy
角田 昭夫
1
Akio TSUNODA
1
1神奈川県立こども医療センター外科
pp.933-937
発行日 1972年7月20日
Published Date 1972/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205640
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
皮膚切開は二つの目的にかなうよう選ばれるべきである.まず手術のやりやすい切開であること,次に創面ができるだけきれいに仕上ることの2つである.第一の目的が主目的であるが,術後の創面ができるだけ目立たぬように,かつ機能的にも支障のない皮切を選ぶことはメスをとるものの,当然の義務であろう.
古典的にいわゆるLangerの皮膚割線(Spalt-linien der Haut nach Langer)があり,皮膚切開線がこれに一致した時は,治療瘢痕は最も美しく,ほとんど細い線状創を残すのみという.ただし形成学的見地からは,Langer線よりも,皮膚の張力や皺の方向,身体表面の接合部に平行した皮膚切開の方が,皮膚の張力が減少するため,創面治癒が容易で,かつ瘢痕も目立ないという14).
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.