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湿気と臨床—PH2OからSauna-tentまで
Vapov pressure of water, its clinical pitfall and availability
長谷川 博
1
Hiroshi HASEGAWA
1
1国立がんセンター外科
pp.1766-1767
発行日 1971年11月20日
Published Date 1971/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205482
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「O2テントの中では爆発が起こることがある.だからO2は爆発性だ」という人は滅多にいないが「水蒸気は見えるものだ」と思う人は少なくない.たとえば蒸気機関車の汽笛ややかんの白い湯気こそ水蒸気だと考える人は結構多い.また哺育箱やO2テントの内壁に露滴がついていると,「中の湿度は100%以上」と考える人が圧倒的に多かろう.「いやそれでも器内にいる人の吸気の湿度は90%以下かも知れぬ」などという人はまれである.
このように,湿度〜湿気〜水蒸気〜H2O分圧の理解には相当ひどい混乱がある.なぜか?それは,用語のあいまいさのほか,高校で教えられた「ガス分圧の概念」が,一般によく理解されていないからであろう.そこで「湿気と臨床」の本論に入る前に,分圧に関する筆者なりの幼稚単純な理解法を述べてみたい.まず箇条書きに議論を進めて分圧の概念を整理すると, a)物量の計測方法と分圧の概念:量を測るには重さで測る方法とツブをcountする方法とがある.たとえばお米の量はツブをcountせずに重さで何kg,tonという.しかし人出の表現には,何tonといわず何人とcountする.
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