臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集
Ⅷ.血液化学検査
120.pH(動脈血pH)
塚本 玲三
1
Reizo Tsukamoto
1
1徳洲会茅ケ崎病院
pp.2390-2391
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219441
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異常値を示す病態と疾患
pH=6.1+log〔HCO3-〕p/0.03Paco2という式で示されるように,pHの値は血漿HCO3-濃度〔HCO3-〕pとPaco2の2因子によって左右される.pHの正常値は7.35〜7.45で,〔HCO3-〕pは腎臓,Paco2は肺によって調節される.両臓器は機能を代償し合い,〔HCO3-〕p/0.03Paco2を20/1に維持してpHを正常化しようとする.しかし,病気が急性期あるいは重篤なときには,代償作用が完全であるためにpHの値が異常になる.pHが異常値を示す病態は次の4群に分類され,その原因は表に示す通りである.
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