Japanese
English
特集 手術とその根拠・Ⅱ
大腸・直腸手術とその根拠
Operative considerations of the colon and rectal disease
矢沢 知海
1
,
山田 明義
1
,
永井 公大
1
,
牧 邁
1
,
渡辺 修身
1
,
平島 勇
1
,
秋本 伸
1
,
鈴木 重弘
1
Chikai YAZAWA
1
1東京女子医大消化器病センター
pp.933-939
発行日 1971年6月20日
Published Date 1971/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205378
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緒言
東京女子医大消化器病センターにおいて,昭和43年1月より45年8月までの約2年8カ月の大腸の手術例は116例である(第1表).これらの症例は,癌腫の他に,潰瘍性大腸炎,良性腫瘍(ポリープ,リポームなど)憩室炎などを含んでいる.癌腫についてみると(第1図)81例であり,悪性腫瘍として肉腫が1例あつた.癌腫の好発部位はやはり,直腸・S状結腸・横行結腸の順であり,45年8月以後も大腸手術症例は増加の傾向にある.
さて本論の大腸,および直腸の外科的疾患は種々あつて,そのすべての手術の根拠をこの制限以内に述べることは不可能であるので,癌腫に限定して述べることとする.もともと,手術の根拠などという論文は,老大家が執筆なさるべき課題であつて,汗顔の至りであるが,いろいろの症例に遭遇し,先人のご発表を参考として,私が私なりに思案し,良かれと思つて行なつている事項について述べ,大方の御批判を仰ぐ次第である.
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