Japanese
English
症例
回腸ならびに回盲部に併存した非特異性慢性炎症性腫瘤(慢性型Crohn病)の1例
A case of Crohn's disease which was found in ileum and ileocecal region simultaneously
川崎 茂喜
1
,
小出 来一博
1
,
黒沢 孝夫
1
,
長島 金二
1
,
今泉 明
1
,
東 紳太郎
1
,
清家 矩彦
1
,
乾 道夫
2
Shigeki KAWASAKI
1
1賛育会病院外科
2賛育会病院病理
pp.523-528
発行日 1971年3月20日
Published Date 1971/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205333
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はじめに
回盲部に腫瘤を形成する疾患は癌腫,結核をはじめとして古くから回腸末端に限局性の腫瘤形成を特徴とする非特異性慢性炎症性疾患のあることが知られており,Crohnら1)はこれをはじめRegional ileitisと報告して以来,衆目の集まるところとなったが,回腸末端に限らず消化管のすべての部位に発生することは,その後Harris2),Colpら3)が報告して以来広く認められている事実である.
従来,本疾患の成因,病態に関する知見は発生が稀であるためもあり,その定義すら極めて不明であり,一連の境界疾患との同,不同等分類も確立されていない現状である.
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