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特集 心臓と血管の外科
論説と症例
腹部大動脈瘤破裂の1治験例
A case of ruptured abdominal aortic aneurysm
竹内 成之
1
,
須田 英明
1
,
梅園 明
1
Shigeyuki TAKEUCHI
1
1済生会宇都宮病院外科
pp.513-517
発行日 1970年4月20日
Published Date 1970/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205083
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はじめに
腹部大動脈瘤は,腎動脈下位に発生することが多く,近年人工血管置換による根治手術成績は極めて良好とつた.しかし動脈瘤が破裂した場合は,その手術成績は不良で,非破裂と比較して明らかな差がみとめられる.
本邦においては,破裂動脈瘤の手術報告は一例報告としていくつかみられるが,手術成績を論ずるには症例が少ない15-20).欧米の報告では,腹部大動脈瘤破裂例の手術死亡率はMannick9)らの32%,De Bakey3)らの34%と比較的良好な成績のものもあるが,多くは,50%〜80%で1)2)4)8)10)13),極めて手術死亡率の高い疾患といわざるをえない(第1表).
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