Japanese
English
特集 閉塞性黄疸
高度閉塞性黄疸の病態
Pathophysiology of obstructive jaundice
菅原 克彦
1
,
河野 信博
1
,
白倉 徹哉
1
,
三谷 進
1
,
岩月 淳
1
,
石川 浩一
1
Katsuhiko SUGAHARA
1
1東京大学医学部第1外科
pp.341-348
発行日 1975年3月20日
Published Date 1975/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206209
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はじめに
外科臨床で黄疸患者を診る際に,外科医はかなり緊張するのは,診断のみならず治療上も未解決ないろいろの課題を内蔵しているためである.診断面では溶血性黄疸,肝細胞性黄疸,肝内胆汁うつ滞性黄疸,肝外閉塞性黄疸,体質性黄疸などを鑑別することは比較的容易となり,閉塞性黄疸についての閉塞部位や範囲の決定は特殊な例を除くとかなり正確に行ない得るようになつた.しかしながら高度黄疸を呈する胆道系の腫瘍,膵腫瘍,悪性腫瘍の胆道周辺部への転移や肝内・外胆石症などでは手術適期の判定や術式の選択,術前・後の管理になお問題点があり,不慮の合併症は死因となることがある.本稿ではこれら治療上の問題点に対処する資料として黄疸肝の病態や重要臓器の障害について検討した.
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