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特集 手術と出血対策Ⅱ
脾臓・門脈の術中出血の対策
Prevention and control of unexpected hemorrhage during the portosplenic surgery
山本 貞博
1
Sadahiro YAMAMOTO
1
1名古屋大学医学部第二外科
pp.337-341
発行日 1970年3月20日
Published Date 1970/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205054
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はじめに
脾臓あるいは脾静脈,門脈に直接手術侵襲を加えようとするのは,そのほとんどの場合,門脈圧亢進症例であるといつて良い.この際は,治療の目標が,元来,門脈圧亢進症にともなう食道静脈瘤からの致命的な大出血の停止または予防をはかることにある.したがつて手術にあたつては可及的出血をすくなくすることが原則であり,致命的な術中出血を招くようでは,全く治療の意味がないわけである.一部には外傷やさまざまな腫瘍などに際しての手術もあるが,これらは門脈圧亢進症の場合の管理,手技と比較すればごく容易なもので,ここには強いて論及はしない.
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