Japanese
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特集 緊急手術の手技・Ⅰ
急性心タンポナーデ
Acute cardiac tamponade
川島 康生
1
Yasunaru KAWASHIMA
1
1大阪大学医学部第一外科
pp.1222-1225
発行日 1969年9月20日
Published Date 1969/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204931
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はじめに
急性心タンポナーデは主として開放性心外傷によつて発生するものであるが,鈍性外力による非開放性外傷によつて生ずる場合もある.また心臓カテーテルの穿孔1)2)によるものも報告されている.これ等はいずれも心嚢内に心臓からの血液が噴出し心臓の拡張を妨げてvenous returnを障害し心拍出量の減少を招来するものである.このように急性心タンポナーデのほとんど全てはhe-mopericardiumに由来するものであるが,稀にはpericaditisのためにpyo-or hydro-pericardiumを起し,あるいは外傷によつて心膜と肺とが同時に損傷されpneumo-pericardiumをきたして急激に心タンポナーデをきたす場合もある.本文においては主としてhemopericardiumによるものについて述べ,特殊なものについては略述するに留めたい.
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