臨床メモ
下肢の急性動脈閉塞症の治療
八木 博司
1
1九州大学温泉治療学研究所外科
pp.371
発行日 1969年3月20日
Published Date 1969/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204813
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下肢の急性動脈閉塞症は救急処置を必要とする疾患の1つであり,弁膜症・心筋硬塞等の病歴をもつたpoor riskの症例に多く,適切な治療の時期を失すれば患肢の切断を余儀なくされ,時に生命の危険にさらされる.
その初発症状は典型的な場合,突発的に生じ,血管閉塞部の激痛と閉塞部以下に阻血症状を呈するものであり,診断はさして困難ではないが,潜伏性の場合には,患者が自覚しないうちに経過する場合も少なくないといわれているので,診断は極めて困難である.従つて,急性動脈閉塞症をきたす可能性のある症例の場合には,下肢血管の搏動の有無を予め知つておく事が重要な事のように思われる.
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