Japanese
English
外科の焦点
外傷のIntensive therapy
Intensive therapy of severely injured patient
杉本 侃
1
,
桂田 菊嗣
1
,
太田 宗夫
1
,
田中 範明
1
,
北脇 哲男
1
,
浜中 雄二
1
,
美馬 昂
1
Tsuyoshi SUGIMOTO
1
1大阪大学医学部特殊急救部
pp.1417-1426
発行日 1968年9月20日
Published Date 1968/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204685
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はじめに
外傷患者は,局所の変化のほか,呼吸磯能,循環動態,代謝等全身的に大きな変化をうけている.局所の治療は,もとより重要であるがそこに目をうばわれている間に患者の全身状態は急速に変化してゆく.しかもこれら全身状態の変化は,頭部外傷,胸部外傷,四肢の外傷等部位によつて特徴があり,はこびこまれた時,何をまず行なうか若干の相違がある.わたくしどもは,昭和42年8月特殊救急部開設以来,重度外傷患者を対象として収容し治療にあたつてきたので,これらの単独重症例のほか,多発性損傷も多くあり,常に十分の検査を行なつて全身状態を把握する必要があつた.現在の医療は,各科専門にわたり縦割り型で横の連絡に乏しいため,わたくしどもは重度外傷についてはこの方式をあらため,患者を中心として必要な専門家が集つて治療にあたり,そのための検査機械,治療機械も1カ所に集中している.看護にあたるナースも特別に訓練しこれにあてている.このように局所的な治療のみならず全身的な管理に重点をおくのがわたくしどもの重度外傷にたいするIntensive therapyであり,以下記載するデーターは,その中からできあがつたものである.
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