座談会
ICU(Intensive Care Unit)の設備と運営
芳賀 敏彦
1
,
美濃部 𡸳
2
,
緒方 博丸
3
1国立療養所東京病院
2中央鉄道病院麻酔科,ICU
3日大板橋病院・麻酔科,ICU
pp.90-102
発行日 1971年9月1日
Published Date 1971/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204435
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芳賀(司会) 国立療養所も昔は結核が非常に多かったんですが,だんだんいろんな患者がはいってきたということ,しかし,いまだにどちらかというと,やや慢性的な疾患を収り扱う.ところが,慢性疾患を取り扱っていながら,その途中において非常に急性増悪,あるいは急性的変化,生命に異常のある変化を起こすことが多くなってきたということで,簡単にいってしまえば慢性病院の中におけるICUの姿,その慢性病院がまた非常に多岐にわたるんですが,ほとんどは結核を主とする胸部疾患,それも感染症としての結核よりもむしろ機能不全としての結核の後遺症がふえているということ,それとある病院では心臓のほうへ進まれますし,ある病院ではきわめて特異的な筋ジストロフィーあるいは重症身障児という特殊な子どもを取り扱う.そこでますます急性増悪期のときのいろんな問題に取り組むというようなことで前々から私どもが,ここでは主として呼吸器障害の患者が非常に出るものですから,外からも入院させてくれというようなことが多いので,いくらかそういう形態を整えて,ことばでいえばICUの中のほんの呼吸管理だけを,いくつかのベッドを割いてやり出したということです.
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