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特集 木本誠二教授退官記念特集
保存大動脈の移植
Preserved Graft Replacement of Aortic Valve
水野 明
1
,
池田 貞雄
1
,
小林 寛伊
1
,
三枝 正裕
1
Akira MIZUNO
1
1東京大学医学部胸部外科教室
pp.959-964
発行日 1968年6月10日
Published Date 1968/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204621
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はじめに
ボール型人工弁はその普及とともに欠点も次第に明らかになり,いろいろの改良型が出現し現在では数え切れぬほどの種類の人工弁が誕生したが,いまだに理想的と考えられるものはなく,自然弁にもつとも近い形態を持つリーフレツト型人工弁で臨床使用に耐えうるものは出現していない.一方,Barratt-Boyesら1-2),Rossら3-4)によつて強力に推進された同種保存弁による大動脈弁移植手術は,人工弁に比較して縫着に手数を要すること,閉鎖不全の残存がおこりやすいことなどの欠点もあるが,血栓形成の少ないこと,感染に強いことなどの利点を有するため次第に広く用いられつつある5-8).
以下,教室で行なわれた同種または異種保存弁に関する実験的研究と臨床応用について簡単にのべよう.
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