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特集 木本誠二教授退官記念特集
教室における肺および気管支外科の回顧と現況
Some historical and present aspects of pulmonary and tracheo-bronchial Surgery in the 2nd Surgical Clinic of Tokyo University
吉村 敬三
1
Keizô YOSHIMURA
1
1東京大学医学部胸部外科
pp.905-912
発行日 1968年6月10日
Published Date 1968/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204615
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はじめに
東大第2外科教室における肺外科の歴史は古く,ことに肺結核外科療法をめぐる教室の研究業績は,本邦における肺結核外科の歴史をそのまま反映しているといつても過言ではない.本稿をささげる木本誠二教授も,その若き日の情熱を恩師故都築正男先生にしたがつて,肺結核外科治療に傾けられたのは,まぎれもない事実で,その著作の一部1)2)3)にもうかがうことができる.
さて,教室では故都築正男先生が1934年教室主任御就任とともに,肺結核外科を研究課題としてとりあげられ,積極的にその治療にとりくまれた.特にCoryllos-都築の名称で知られる選択的肺成形術の考案実施は4),肺結核治療に大きな福音をもたらした.その他人工気胸術の補助手段としての肋膜癒着剥離術等2),結核外科に関する業績は後年の一時期隆盛を極めた肺結核外科の開拓者として都築先生の偉大な功績である.
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