臨床メモ
血管外科の2,3について
藤田 孟
1
1青森労災病院
pp.1246
発行日 1967年9月20日
Published Date 1967/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204397
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最近血管外科の進歩は著しく,どこでも血管手術がやれるようになつてくるとともに,誰でも心得ておかねばならない手技の一つとなりつつある.また血管の手術のみでなく,診断面において血管撮影の占める比重も次第に高くなつてきている.そこで先人の業績をいろいろ追試してみて,これは学んでよかつたというもの1,2のを紹介することにする.
先ず動脈撮影を行なつた際の合併症として,直接穿刺した場合は造影剤の漏れとか,血腫形成とかでそれ程重篤なものはない.しかしSe-ldinger法の場合は外膜組織をカテーテルと一緒に血管内腔に押しこむため,往々にして血栓を生ずることがあり,結局血栓摘除や血管再建をしなくてはならない破目におちいる.従つてSeldinger法を施行する場合には次の注意が肝要である.
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