講座
疾患別にみた局所麻酔のかけ方(3)
西邑 信男
1
,
木内 実
1
1日本医科大学麻酔科
pp.851-856
発行日 1966年6月20日
Published Date 1966/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204014
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Ⅰ.星状神経節ブロック
一般に星状神経節ブロックは,上肢,頭,顔面,頸,上胸部等の交感神経線維の関連している領域の疾患の診断あるいは治療に用いられている.頸および上胸部交感神経は互に線維を連結しており,星状神経節のみのブロックを行なう場合も上頸,上胸交感神経についても考えねばならない.
星状神経節のブロックを考える場合に,短時間作用性の薬剤で起こる場合と,stellectomyの場合と2通りある.いずれもHorner's syndromeがあらわれてくる.また片顔と腕の温度上昇を伴なう,触覚圧覚は残るし運動機能は侵されない.しかし時に肩の脱力をきたすことがあるが,これは薬剤のover flowと考えられる.
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