Japanese
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特集 熱傷の治療
熱傷の局所治療
The local treatment of burns
安西 喬
1
Takashi ANZAI
1
1関東労災病院皮膚科
pp.1527-1535
発行日 1965年11月20日
Published Date 1965/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203807
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はじめに
われわれが熱傷の局所治療の眼目としていることは,無菌的処置によつて細菌感染を防止することと,局所の安静を保持して表皮細胞の再生過程に無益な刺戟を加えないことによつて,表皮再生ができるだけ短期間のうちに,順調に進行するようにし,これだけで表皮再生の自然治癒を望めない第3度熱傷では,これに引き続いて,できるだけ早明に皮膚移植を行なつて,肉芽層を被覆することである.このことから出発して,われわれは閉鎖包帯療法と植皮術を,熱傷の局所治療の主軸として日常の診療を行なつているが,それについて述べるに先立つて,今まで行なわれてきたいろいろな局所療法について,もう一度反省してみることも,大切なことではないかと思われる.
熱傷の局所療法として,数多くの方法が今までに行なわれてきているが,まとみてみると,凝固法と包帯法の二つに大別することができる.
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