特集 腹部外科の臨床
研究と報告
胆嚢乳嘴腫の1症例
菅野 節夫
1
,
鈴木 礼三郎
1
,
高橋 希一
1
,
菅原 利次
1
1東北大学医学部 葛西外科
pp.1222-1224
発行日 1965年9月20日
Published Date 1965/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203743
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胆嚢の良性腫瘍を臨床的に見い出すことはかなり稀であるが,さらに其が数年の間隔を経て再び観察されるような例は極めて稀であろう.胆石症の術前診断で他医の許で開腹され,その際胆嚢の腫瘍と総胆管下部の狭窄があつた為胆嚢癌と考えられてRoux-Y型腸管胆嚢吻合術を施行された症例を,4年後,われわれは再開腹して前回認められた腫瘍を含めた胆嚢の切除術を行なつた.今回切除した胆嚢の腫瘍は病理組織学的に胆嚢乳嘴腫であつたが前回手術時の組織標本と比較検討し得たので知見の1,2を述べたいと思う.
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