泌尿器科圖譜・6
腎盂乳嘴腫
pp.451
発行日 1951年10月1日
Published Date 1951/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200594
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53歳,男,昭和26年6月9日初診,その15日前に誘因なく突然高度の血尿あり。何等特別の自覺症はない排尿回數も正常である。既往症として23歳,虫垂炎,30歳淋疾に罹患の他家族歴にも特記すべき事はない。兩腎共觸れず又壓痛もない。膀胱鏡的に左尿管口から血尿の排出を認め逆行性腎盂撮影術により左腎盂像下半部に著明な陰影の膿淡を認める。
腎盂腫瘍と診斷し左腎剔除術を行い組織學的にも腎盂乳嘴腫と診斷し得たものである(第2圖)本症例は第16回日本泌尿器科學會關東々北連合地方會(於松本)に於て慶大泌尿器科教室の金子,井田兩氏が報告した。
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